様々な分野の大規模科学技術計算を行うための超高速処理が可能なコンピュータを一般に「スーパーコンピュータ」と呼んでいます。

スーパーコンピュータによるシミュレーション(模擬実験)は、実験、理論と並ぶ研究開発の第3の手法として益々重要になっています。なぜなら、調べようとする対象が複雑あるいは巨大すぎて解析的な解が求められなかったり、実験観測にあまりにも多くの時間・費用がかかるので事実上実験できなかったり、実験条件が極限状況ないし危険(放射能・高温など)であるため、あるいは自然、地域、社会などを対象とするため実験不可能な場合などに、スーパーコンピュータを用いたシミュレーションは非常に有効だからです。

スーパーコンピュータは、自動車や飛行機の設計・製作のための構造解析や流体解析、天気予報のための気象シミュレーションなど、私たちの暮らしに直接関係する様々な分野で使われており、今後の科学技術の発展に不可欠です。

スーパーコンピュータの開発には、高性能LSIや低電力化などの半導体技術、光通信技術、ネットワーク技術、品質管理技術など、エレクトロニクスに関する総合的かつ高度な技術力が必要です。我が国はこの分野で世界のトップレベルにありますが、技術力の維持・向上のために継続的な研究開発が必要です。

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