理研は、開発を進めている次世代スパコンのシステムに、多くの方から親しみを持ってもらえるよう、愛称を一般公募いたしましたところ、2010年4月12日から5月28日までの募集期間に1979件のご応募をいただきました。
 その中で、メールとハガキの重複などを含む無効52件を除いた有効応募数は1927件で、同名重複を除いた純粋な候補数は1529件でした。 たくさんのご応募をいただきまして、どうもありがとうございました。
 1529件の候補について、厳正なる第一次選考、第二次選考、最終選考を行い、今般、下記のとおり愛称が決定いたしましたので、結果をご報告します。
■選定結果
愛称: 「京」(けい)  
英語表記 “K computer”
※今後、理研は次世代スパコンを京速コンピュータ「京」 と呼びます。
    
■選考理由
「京」は、開発目標性能の10ペタを表す万進法(注)の単位で、ほかの科学技術分野の名称・愛称に多く用いられるものと重複がなく、「単位」で表現するという新規性を評価。
  
漢字一文字とシンプルで分かりやすく、ロゴデザインもしやすい。
外国人も発音しやすい。
日本人は漢字に意味を込め、語呂や響きを大切にする。日本的な漢字と数学(単位)が重なっている点がよい。
歴史と未来が同居する言葉。「京」はもともと大きな門を表し、「計算科学の新たな門」にもつながる。
次世代スパコンは、すでに計算科学のコミュニティでは、京速(けいそく)のコンピュータとして「京(けい)」にはなじみがある。
注)万進法
4桁(万倍)ごとに単位を区切る方式。
    
■選考方法
第一次選考
システム開発を担当している次世代スーパーコンピュータ開発実施本部(野依良治本部長)および運用を担当する計算科学研究機構設立準備室の職員38名による無記名投票で、評価点上位10件と応募数上位6件(二桁の応募数があったもの)を合わせた14件(2件は重複)を第一次選考通過としました。
第二次選考
ノンフィクション作家の山根一眞氏を委員長とする「愛称選考委員会」において審議を重ね、2件に絞り込み最終候補としました。
<愛称選考委員会 委員名簿(敬称略)>
 委員長 山根 一眞 ノンフィクション作家、獨協大学経済学部特任教授 
 委員 阿部 穣里 首都大学東京 大学院理工学研究科JSPS特別研究員
高田 章  旭硝子株式会社中央研究所特任研究員
土居 範久 中央大学研究開発機構教授
平尾 公彦 理化学研究所計算科学研究機構設立準備室長
舟橋 徹 文部科学省研究振興局情報課長
谷内江綾子 慶應義塾大学医学部助教
横山 広美 東京大学大学院理学系研究科広報・科学コミュニケーション准教授
米林 雄一 前東京藝術大学美術部彫刻科教授
渡辺 貞 理化学研究所次世代スーパーコンピュータ開発実施本部プロジェクトリーダー
最終選考
次世代スーパーコンピュータ開発実施本部の最終決定機関である「本部会合」で最終候補2件のうち1件に決定しました。
     
■採用者
下記の7名の方から「京」(けい)をご応募いただきました。
記念品につきましては、後日お送りします。
採用された愛称のすべての権利は無償で理研に譲渡していただきます。
 五十音順、敬称略
 浅見 三郎 (東京都)
 安蔵 俊成 (千葉県)
 伊藤 セツ子 (宮城県)
 定 勇佑 (大阪府)
 手嶋 淳 (千葉県)
 仲西 孝弘 (兵庫県)
 松尾 篤 (埼玉県)
   
■ロゴマーク
「京」のイメージにあうようなロゴマークを今後作成する予定です
 
■問い合わせ先
〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-1-1明治生命館6F
独立行政法人理化学研究所 
次世代スーパーコンピュータ開発実施本部 
愛称募集係
TEL:048-467-9267(7月末まで)